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主要資材動向

主要資材動向

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2019年6月10日現在 対象地区:東京

<総括>

 東京地区の建設関連主要10資材の需要動向は、小形棒鋼が4月の国内出荷量で前年同月比2.9%減、H形鋼が1.1%増(日本鉄鋼連盟)、生コンが5月の東京17区出荷量で21.5%減(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が4月の東京地区製造量で4.7%増(日本アスファルト合材協会)。生コンは5月の大型連休の影響や昨年度が高水準だったことなどもあり4カ月連続で前年比マイナスとなった。
 価格面では、異形棒鋼、コンクリート型枠用合板、600Vビニル絶縁電線、軽油の4資材が下落。H形鋼、セメント、生コン、再生砕石、再生アスファルト混合物、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)の6資材が横ばい。上伸した資材はなかった。異形棒鋼は2年振りに下落。原料の鉄スクラップ価格の下落から需要家の値下げ要求が強まった。コンクリート型枠用合板は需要低迷のなか、流通筋が売り上げ確保のため販価を引き下げた。電線は銅価格の下落を受けた需要家の値下げ要求から小幅下落。軽油は米中貿易摩擦など世界経済の先行き不安から原油価格が下落。これを受けた元売り各社は仕切価格を引き下げ、流通筋も追随した。
 異形棒鋼は下落。荷動きが精彩を欠くなか、原料の鉄スクラップ価格の下落から需要家の値下げ要求が強まった。夏場までは新規物件に乏しく流通筋の販売競争は広がるとの見方が多い。目先も弱含みの見通し。
 H形鋼は横ばい。荷動きは精彩を欠いている。メーカー各社は輸送コストや副資材価格の高止まりから販価を維持しているが、流通筋による販売競争の広がりから安値取引も散見される。目先は弱含みの見通し。
 セメントは横ばい。値上げ額の一部浸透後も、メーカー各社は値上げ交渉を継続。主たる需要家の生コンメーカーは製品の値上げが進まないため受け入れていない。交渉進展は見込めず、先行きも横ばいの見通し。
 生コンは横ばい。協組は過去に打ち出した値上げの満額浸透を目指している。需要家は一定の理解を示すも購入姿勢は緩めていない。今後も販売店と需要家の交渉は難航するとみられ、先行きも横ばいの見通し。
 再生砕石は横ばい。湾岸エリアの再開発工事向けなどに荷動きは堅調。メーカー各社は輸送コストの上昇を理由に値上げに取り組むも、需要家の購入姿勢厳しく浸透には時間を要しそう。先行きも横ばいの見通し。
 コンクリート型枠用合板は下落。需要が盛り上がりを欠くなか、流通筋は売り上げ確保のため販価を引き下げた。需要回復の兆しがないなか、流通筋はこれ以上の値下げは避けたい考え。目先は横ばいの見通し。
 再生アスファルト混合物は横ばい。オリパラ関連工事などに需要は上向き傾向。一部メーカーが原材料の先高観から値上げを表明も、メーカー間の販売競争から現行価格維持が精いっぱい。先行きも横ばい見通し。
 電線は下落。国内電気銅建値の下落を受け需要家が値下げ要求を強め、流通筋が一部を受け入れた。需要家の値下げ要求は続くとみられるが、流通筋は堅調な需要を背景に慎重な姿勢。先行きは横ばいの見通し。
 ガス管は横ばい。中小物件向け中心に需要は低迷。代替品の樹脂管の採用も多く荷動きはさえない。流通筋に値上げの意向があるものの、需要低迷から需要家との交渉にも至っていない。先行きも横ばいの見通し。
 軽油は下落。米中貿易摩擦など世界経済の先行き不安から原油価格が下落。元売り各社は仕切価格を引き下げ流通筋も追随した。米国内の原油在庫増や世界的な景気減速など下げ圧力強く、目先も弱含みの見通し。

<価格動向[東京]> 

<市況(現況と見通し)[東京]>

異形棒鋼

先行き気配

川崎値下げ要求強まり、小幅下落

 SD295A・D16でトン当たり72,000円と前月比1,000円の下落。都心部では新規需要に乏しく、市中の荷動きは盛り上がりを欠いている。メーカー各社は採算を確保すべく、現行価格維持の姿勢を続けてきたが、原料の鉄スクラップ価格の下落を理由に、需要家による値下げ要求が強まった。限られた取引のなか、流通筋が需要家の要求に応じたため、小幅下落となった。夏場までは新規物件に乏しく、流通筋による販売競争が広がるとの見方が強い。目先、弱含みで推移しよう。

H形鋼

先行き気配

小黒安値散見、目先弱含み

 200×100でトン当たり87,000円と前月比変わらず。メーカー各社は輸送コストや副資材価格の高止まりを背景に、販売価格を据え置いている。大型連休明け後も荷動きは精彩を欠き、市中在庫が増加するなど、需給は緩和傾向。主要な流通筋はメーカーの販売姿勢を受け、現行価格の維持に努めている。しかし、盛り上がりを欠く商状が続くなか、販売競争が徐々に広がりを見せており、局地的に安値取引が散見される。需要回復にはまだ時間を要するとの見方が強く、目先、弱含みの公算大。

摩擦接合用高力ボルト

先行き気配

市野品薄状態続き、3.5円上伸

 トルシアS10T M20×60で組当たり102.5円と前月比3.5円の上伸。メーカー各社はフル生産体制で対応しているものの、品薄状態が続いている。この状況下、メーカー各社は連続的に値上げを打ち出し、流通筋も転嫁に向けた交渉を続け、一部が浸透した。国交省は市中の混乱を治めるため、工事の受注が未確定の段階での先行発注や、重複発注の防止に向けた対策を打ち出した。今後、鎮静化が期待されるが、需給バランスが正常化するにはまだ時間がかかるとみられ、先行き、強含みの見通し。

セメント

先行き気配

菅澤値上げ交渉本格化せず、横ばい

 4月の国内販売量は344万4千トン(協会調べ)で前年同月比1.2%の増加。普通ポルトランド(バラ)でトン当たり11,000円と前月比変わらず。4月に値上げ額の一部が浸透した後も、メーカー各社は目標額に達していないとし、交渉を継続している。しかし、主たる需要家である生コンメーカーは、製品値上げが進まないなか、骨材調達コストが増加しているとしてこれ以上の値上げ受け入れには抵抗している。交渉の進展は見込めず、先行き、横ばい推移の公算が大きい。

レディーミクストコンクリート

先行き気配

菅澤出荷量減少も、横ばい

 5月の東京17区出荷量は23万8千m3(協組調べ)で前年同月比21.5%の減少。18-18-20でm3当たり13,800円と前月比変わらず。協組は、2017年12月に打ち出した1,000円の値上げの満額浸透を目指しており、原材料価格や輸送コストなどの上昇を理由に、値上げ未達分の上積みを要求している。需要家は、一定の理解を示しながらも購入姿勢を緩めていない。今後も販売店と需要家の値上げ交渉は難航するとみられ、先行き、横ばい推移の公算が大きい。

再生砕石

先行き気配

水野値上げ交渉進展せず、横ばい

 再生クラッシャラン40~0mmでm3当たり1,200円と前月比変わらず。湾岸エリアでは羽田空港や再開発工事向けなど需要は堅調であるが、他のエリアでは目立った物件に乏しく荷動きは鈍い。今後は首都高や羽田空港の切削工事で廃材の発生が見込まれており、市中在庫の増加が予想される。メーカー各社は、輸送コストの上昇を理由に値上げ交渉を継続しているが、需要家の購入姿勢は厳しく、値上げ浸透には時間がかかる見込み。先行き、横ばい推移の公算が大きい。

木材

先行き気配

稲村需要本格化に至らず、横ばい

 管柱 杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmでm3当たり64,000円と前月比変わらず。1~4月の東京都の新設木造住宅着工戸数は17,659戸で前年同期比3.0%の減少。足元の需要は盛り上がりに欠けている。長らく続いた原木丸太の不足が解消され、供給面での問題はなくなった。プレカット工場の稼働率が上昇するなど、需要回復の兆しがあるものの、本格化にはまだ時間を要する見込みである。需要家は当用買いに徹し、様子見の姿勢を崩していない。先行き、横ばい推移の公算が大きい。

コンクリート型枠用合板

先行き気配

逓駅需給緩和により、10円の下落

 12×900×1,800㎜輸入品で枚当たり1,410円と前月比10円の下落。4月の輸入合板入荷量は23万7千m3(財務省調べ)で前年同月比11.1%の減少。輸入量が減少したものの、需要は盛り上がりに欠け、流通在庫の余剰感は払拭されていない。流通筋は売り上げ確保のため販売価格を引き下げたが、需要家は小口当用買いに徹する構えを崩していない。需要回復の兆しがない状況下、需要家の購入姿勢に変化は見られないが、流通筋はこれ以上の値下げは避けたい考え。目先、横ばいの公算大。

再生アスファルト混合物

先行き気配

堀内現行価格水準を維持、横ばい推移

 密粒度13でトン当たり9,000円と前月比変わらず。4月の都内出荷量は13万2千トン(協会調べ)で前年同月比4.7%の増加。オリンピック関連の切削オーバーレイ工事が徐々に始まっており、出荷は上向き傾向にある。こうしたなか、一部のメーカーは、ストアスや骨材価格の先高観から値上げを表明している。しかし、工事受注競争の激化による需要家の値下げ要求に加え、メーカー間の販売競争も見られ、現行価格水準を維持するのが精いっぱいの状況。先行き、横ばい推移の公算が大きい。

電線

先行き気配

岡部銅価値下がり、小幅下落

 IV1.6mm単線でm当たり22.5円と前月比0.7円の下落。6月上旬の国内電気銅建値はトン当たり67万円と前月上旬比で5万円下落となり、これを受けた需要家は値下げ要求を強めた。しかし、流通各社は輸送コスト等の経費増加分を転嫁しきれていないとして大幅な値下げに難色を示したため、小幅な下落に留まった。今後も需要家の値下げ要求は続くとみられるが、流通筋も堅調な需要を背景に慎重な姿勢を崩しておらず、交渉は難航する見通し。先行き、横ばいの公算が大きい。

配管用炭素鋼鋼管(ガス管)

先行き気配

伊藤荷動きに精彩欠くも、横ばい

 白ねじ付き管50A4mで本当たり4,100円と前月比変わらず。再開発等大型物件向けの出荷は堅調だが、需要を喚起する中小工事が振るわず。軽量な樹脂管を代替品として採用する現場も多く、荷動きはさえない商状となっている。流通各社は一部メーカーが表明した値上げを販売価格へ転嫁したい意向だが、需要低迷による流通業者間の販売競争も見られ、需要家との交渉までには至っていない。今後も実需回復は不透明との見方が強い。先行き、横ばい推移の公算が大きい。

燃料油

先行き気配

若澤世界経済の減退懸念を背景に、下落

 軽油はローリー渡しでリットル当たり99円と前月比3円下落、レギュラーガソリンはスタンド渡しで132円と2円下落した。米中貿易摩擦など世界経済の先行き不安から原油価格は下落。これを受けて元売り各社は仕切価格を見直し、流通筋も追随した。足元では、中東の政情不安や協調減産の維持など原油価格の押し上げ要因もあるが、米国内の原油在庫の増加や、世界的な景気減速で需要は鈍化するとの見方が広がっており、下げ圧力が強い。不透明感が漂うも、目先、弱含みの見通し。

鉄スクラップ

先行き気配

陶山下げ止まる要因見当たらず、500円の下落

 ヘビーH2でトン当たり21,000円と前月比500円の下落。大型連休以降も国内鋼材需要は盛り上がりに欠け、電炉メーカーの減産が続いている。また、これまで堅調であったアジア向け輸出は、海外相場の下落から低調に推移している。こうしたなか、問屋筋が買取価格を引き下げ、市況下落となった。電炉メーカーの調達意欲は低く、海外需要にも先行き不透明感が広がっている。需給が引き締まる兆しは見られず、問屋筋は様子見の姿勢を崩していない。目先、弱含みで推移の公算大。

問い合わせ先

一般財団法人 建設物価調査会 
調査統括部 調査統括課
TEL:03-3663-3892

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